安井眼科医院

眼科外来診療一般

〒455-0831 愛知県名古屋市港区十一屋2-416
TEL (052)389-1185

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よくある質問

1.目の前にホコリみたいのが飛んでいるんですが。

これは飛蚊症といいます。眼球の約80%は硝子体と呼ばれる卵の白身のようなゼリー状の物質で満たされています。この硝子体は小児のうちは“できたてのゼリー”のように弾力性に富んでしっかりとしていますが、20才を越えたころから液化(水に近くなる)が始まります。その程度はひとそれぞれですが、近視の強い人ほど液化が早く始まる傾向にあります。飛蚊症(ホコリが飛ぶ)とは、硝子体が液化した、または硝子体が縮んできた際に伴う“眼の中のにごり”が見えるのだと考えてください。この飛蚊症は経過観察するだけでも消えていくことがありますが、症状がひどく、どうしても治療を希望される場合は硝子体を取り除く“硝子体切除術”を考慮する症例もあります。基本的には飛蚊症が治る目薬や飲み薬はありません。
注意して頂きたいのは、飛蚊症がその症状のひとつである重大な眼疾患の存在です。網膜剥離や眼底出血などにあたり、“飛蚊症が日に日にひどくなる”、“黒い影が現れてきた”場合は早めの眼科受診をすすめます。

 

2.老眼ってどんなものですか?

人間の目には、調節力(カメラでいう“絞り”にあたります)というものがあり、そのおかげで近くの字を見たり、遠くの字を見るときにもピントが合うのです。この調節をおこなうのは水晶体(カメラのレンズ)および水晶体の厚みを変える毛様態・毛様体筋です。老眼(老視)とは、ずばり調節力の低下によって起こり、その原因は水晶体の柔軟性の低下、毛様体筋の機能低下です。
老眼は40才頃からはじまり、細かい字が見にくくなったり、眼が疲れやすくなったりしますが、初期症状は個人によって千差万別です。遠視や正視の方(子供の頃からメガネの必要なかった、俗に言う“眼のいい人”です)に老眼の度数は強く出てきます。近視の方にも老眼は同じように出るのですが、元々近くが見やすいために、メガネを外せば細かい字が見えるのです。
対策としては老眼鏡の処方ですが、老眼の程度が軽い場合は、調節機能改善の点眼剤を使用します。

 

3.仮性近視って何?

2.の老眼の項目でも述べましたが、眼にはピント合わせをするための調節機能があります。近くのものを長時間見ていたために、疲れて調節機能が一時的に低下し、遠くが見えにくくなるのが仮性近視(眼精疲労とも云えます)です。眼を休ませれば治るのが仮性近視、治らないのが真性近視(軸性近視など)と考えていただいたらよろしいです。

 

4.ドライアイについて知りたいのですが。

最近、テレビや新聞などのメディアでとやかく噂される“ドライアイ”ですが、眼が乾く=涙が足りないと単純に考えるのは間違いです。ドライアイの定義は以下の如くです。
 “涙液(層)の質的または量的異常により引き起こされた角結膜上皮障害
わかりやすく言い換えると、
 ◎涙の量は充分に出ているのに、涙の質が不良で乾きやすい。
 ◎涙の質は正常にもかかわらず、涙の量が不足している。
また、涙の質と量が良好でも、生活環境による二次的なドライアイも生じます。たとえば、職場のエアコン(湿度が低すぎる)、長時間のVDT作業(近見作業による瞬目;まばたきの減少)、コンタクトレンズの装用(涙がコンタクトレンズに吸われたりする)などがそれにあたります。
加えて、ドライアイを合併しやすい全身疾患も存在します(シェーグレン症候群、リウマチ、全身性エリテマトーデス、眼類天疱瘡をはじめとする膠原病、Stevens-Johnson症候群など)。
○ドライアイの症状
 ・眼が疲れやすい ・めやにが出る ・ゴロゴロする ・光を見るとまぶしい
 ・まばたきが多い ・眼が重たい感じがする ・眼が乾いた感じがする ・眼が痛い
 ・涙が出る ・悲しい時泣けない ・涙を流して泣けない なんとなく目に不快感がある
 ・かすんで見える ・目がかゆい ・目が赤い ・鼻が乾く ・口が渇く
○ドライアイの治療法をいくつか挙げます。

  • 人工涙液、角膜保護剤等の点眼
  • 涙点プラグ、涙点閉鎖術
  • ドライアイ眼鏡の着用
  • 生活指導(湿度を下げすぎない、瞬きの推奨など)
症状の強さの程度により治療を選択しますが、基本的には点眼処方が初期治療となります。市販の人工涙液を点眼しても改善がない時には眼科受診するとよいでしょう。

 

 

5.コンタクトレンズの障害が心配です

メヤニが多い、眼がごろごろする、眼が痛い、レンズがよくずれる、まぶしい、などコンタクトレンズ装用が原因の眼の症状は多彩です。第1の治療法はレンズの装用をしばらく中止することですが、詳細は「やすいコンタクト」のページをご覧になってください。

 

6.最近、眼がかすむのですが、白内障ですか?

眼がかすむ原因はたくさんあります。白内障はそのうちのごくごく一部を占めるにすぎません。白内障とは眼の中の“レンズ”の部分(水晶体)が何らかの原因で濁ってくる疾患ですが、ひどくなっても手遅れということはまずありません。まずは眼科を受診した上で、“かすみ”の原因を調べられてみては?と思います。

 

7.アレルギー性結膜炎に用いる点眼剤はどんなのがあるの?

(1)抗ヒスタミン剤(ザジテン、リボスチン、フサコールなど)
 科学伝達物質(ヒスタミン)受容体拮抗薬で、“かゆみ”を強力に抑制します。内服薬の場合、ねむけをきたすことが多いのですが、最近ではそのような副作用が出現しにくい新薬がたくさん出ております。
(2)化学伝達物質遊離抑制剤(インタール、ゼペリン、リザベンなど)
 (1)に比べて効果はやや劣りますが、副作用が出にくいのが処方しやすい点です。
(3)ステロイド剤
 免疫作用の抑制、抗炎症作用を有し、特に内服や点眼投与した場合の効果は大変高いものです。しかし、糖尿病や白内障、緑内障、骨粗鬆症、感染症の発生など副作用が多く、全身投与時(特に数ヶ月にわたる長期投与)には注意が必要です。点眼薬の場合は、眼圧上昇と白内障の発生が問題となりますが、低濃度のものであればほぼ心配ありません。幼少児へのステロイド点眼剤投与による副作用の発生は投与期間にかかわらずに20%に起こると述べている研究者もおりますが、一般的には1ヶ月以内の投薬であれば、ほぼ安全と考えてよろしいです。
<その他の副作用>
(1)点眼剤自体には防腐剤が含まれており、それに対する過敏症が生ずること(充血や目ヤニ、瞼のかぶれ)があります。
(2)点眼剤の濃度は基本的に涙液のph(水素イオン濃度)と同じにされておりますが、若干の違いがあるため、目薬によっては点眼時の刺激感がでます。
(3)点眼剤の主成分に対する過敏症も生じ得ます(刺激感や充血、瞼のかぶれなど)。

 

8.花粉症とアレルギー性結膜炎ってどんなものですか?

アレルギー性結膜炎とは、花粉や住まいの中にあるほこりが原因となって起こる目のアレルギーのことをいいます。これらの原因物質をアレルゲンと呼んでいます。最近では、このハウスダストによるアレルギー患者が急増しています。花粉症には季節性がありますが、ハウスダストは一年中室内にあるため、いつ発症してもおかしくありません。したがってこのアレルギーを通年性アレルギーと呼び、花粉症と区別しています。結膜は外からの刺激や異物にさらされやすい組織で、涙などでいつも湿っています。ですから、ハウスダストや花粉が付着しやすく、アレルギーが起こりやすいのです。症状はかゆみや流涙、目やになど多彩であり、春はスギ、ハンノキ、カモガヤ、秋はヨモギ、ブタクサなどのキク科の植物の花粉が原因となります。

 

9.最近、まぶたが下がってきた様なのですが?

これは、眼瞼下垂を疑いますが、大半の患者はまぶたの皮膚が緩んできたために、眼の上に皮膚がかぶって、一見まぶたが下がっているように見える”加齢性眼瞼皮膚弛緩症”にあたります。これは、瞼を開ける筋肉(眼瞼挙筋といいます)は正常のことがほとんどですから、緩んだ皮膚だけを切除して整容を整えることによって治すことができます。
”眼瞼下垂”の定義は”上眼瞼の挙上障害のため瞼縁が正常位置(角膜上縁から1~2mm下)より下がっている状態”です。

    分類は
  1. 先天性(眼瞼下垂の80%を占める)
  2. 後天性:脳腫瘍や脳動脈瘤、糖尿病などによる動眼神経麻痺、交感神経麻痺(Horner症候群)、重症筋無力症、眼筋ミオパシー。
眼瞼下垂の診断がついた場合、全身疾患があればその治療を実施し、それらが除外されるか症状が落ち着いてから、眼科的に挙筋短縮術や前頭筋吊り上げ術などを考慮します。
手術は片目でおよそ40分前後を要します。

 

 

10.コンタクトレンズを始めたいのですが、ソフトとハード、どちらがいいの?

コンタクトレンズによる眼の障害の頻度という点からみれば、ハードレンズの方が安全ですが、装用時の異物感やスポーツ時の安定性などを考慮すればソフトレンズが適しています。ソフトレンズとハードレンズの特徴をわかりやすく示します。

○ハードレンズのメリット
1.乱視の矯正にすぐれている。
硬くしっかりしたレンズなので、光の屈折を正確に調節することができ、視力矯正力にすぐれています。
2.涙の交換がスムーズ。
レンズが黒目よりも小さく、よく動くので涙の交換がスムーズになり、角膜への酸素供給量が増えます。
3.目に異常がある場合すぐにわかりやすい。
目にゴミが入ってもすぐに気づき、レンズをはずすので、角膜にキズがついた場合でも、早期に発見できます。
4.レンズの酸素透過性(Dk値)が高い。
ハードレンズの酸素透過係数(Dk値)は200以上のものが多く、ソフトレンズのDk値はほとんどのものが50以下と大きな差があります。

○ハードレンズのデメリット
1.慣れるまでに時間がかかる。
装用時の異物感が出やすく、結局使いこなせずに、ソフトレンズに変更するユーザーが少なくありません。
2.スポーツに向かない。
ずれやすいため、サッカーや野球、バスケットボールなどには向きません。

○ソフトレンズのメリット
1.慣れやすい。
瞳にやさしくフィットするやわらかなレンズです。
2.スポーツに適している。
レンズが大きくやわらかいので、ずれにくく、はずれにくいレンズです。

○ソフトレンズのデメリット
1.目にゴミが入り、キズが付いても気づきにくいので、重大な障害にいたる場合がある。
2.涙の少ない方は乾燥感がひどくなる。
レンズ自体が涙を吸収するので、涙の少ない方には不向きです。
3.毎日の消毒が必要で、メンテナンスがやや面倒です。

♯これらを考えた上でどちらかのレンズを選ぶと良いでしょう。

 

11.眼の美容整形術を考えているのですが。

これは、まぶたの美容術(二重まぶた、下向きのまつ毛を上に挙げてくっきりした眼にする、眼が下がっているのを挙げる、など)が主となります。
保険診療として適応されるのは、逆まつ毛(内反症)と眼瞼下垂で、手術した後にほぼ二重まぶた(重瞼)が形成されます。
一般の眼科でも幼児や中高生に内反症手術、高齢者では上まぶたが下がった眼瞼下垂手術としてしばしば実施しています。もし、若い女性の方が“西洋人のようなくっきりしたまぶたにしたい”“上向きのまつ毛にしたい”とお考えならば、美容整形外科を受診するのが妥当です。なぜなら、外見を過度に気にして手術する女性は、手術の後も細かいことが気になりすぎて再手術にいたる可能性が高いからです。美容整形外科では、そういったトラブルも考慮した上で、“初回の料金のみで納得がいくまで何回でもやり直しいたします”という治療方針が多いのです。自由診療は保険適応がなく高額の費用となりますが、病気の治療ではないのですから、その道のプロフェッショナルに相談するのが最良と思います。

 

12.最近よく耳に入る"VDT症候群"ってなんですか?

VDTとは、コンピューターを使用するための表示装置のことです(ワープロ、パソコン、テレビゲームなど)。VDT症候群とは、VDTを使った長時間の作業により、目や体や心に影響の出る病気で、別名テクノストレス眼症とも呼ばれています。
<症状>
1.目の症状;目が疲れる、視力が落ちる、目がかすむ、眼が痛むなど。
2.体の症状;肩がこる、首から肩・腕が痛む、だるいなど。
3.精神の症状;イライラ、不安感をまねいたり、抑うつ状態になったりします。
<対策>
1.適度な休けい(1時間ごとに10~15分)
2.体操(時々適度に体を動かす)
3.メガネ(度の合ったメガネ、コンタクトをしましょう)
4.ドライアイ、緑内障の人(病気が悪化する可能性があるため、過度なVDT作業は避けましょう)
5.早期受診(異常を感じたら、早めに眼科専門医に診てもらいましょう)
<眼科での治療>
目の疲れをやわらげ、目にうるおいを与える点眼薬や、体や目の緊張をほぐす飲み薬による治療が行われます。ときには適切なメガネで視力を矯正したり、VDTの作業時用にメガネを処方することもあります。

 

13.人間ドックで"視神経乳頭陥凹"(緑内障の疑い)と指摘され、とても心配なのですが。

視神経乳頭の陥凹には、生理的、萎縮性、緑内障性があります。

1.生理的乳頭陥凹は、乳頭部乳頭部中央の血管の出入部のみが一部陥凹しているもので病的ではありません。強度近視の方によく見られる所見です。
2.萎縮性乳頭陥凹は、視神経が萎縮により体積を減じたためで、乳頭部血管の走行変化は軽度になります。これは、加齢や眼循環の障害、遺伝性視神経疾患などにより起こります。
3.緑内障性陥凹は、乳頭全面が大きく、広く陥凹し、乳頭縁で血管走行は著明に屈曲しています。
視神経乳頭陥凹は上記のように分類されますが、その鑑別は簡単ではありません。一枚の眼底写真で診断が可能なのは、重症で著明な所見を示すもののみです。人間ドックの眼底検査は、一枚の写真だけをみるものですから、あくまでも"疑い病名"をつけざるを得ないと思います。人間ドックで眼の病気を疑われ、当院を受診した方の80%以上は"異常なし"でした。いずれにしても人間ドックで眼科受診を勧告されたとしても、それほど心配なさらずに受診してはいかがでしょうか?

 

14.テレビで見たんですが、白内障の手術ってたった5分で終わるんですか?

白内障の手術は、正式には水晶体再建術といいます。この手術は水晶体と呼ばれるカメラのレンズに当たる部分の中身を除去し、残った水晶体嚢という袋の中に眼内レンズ(PMMA、アクリル、シリコン製など)を挿入・固定するものです。水晶体再建術をスピーディに実施するためには、
・角膜切開法(小切開で無縫合とする)
・水晶体を破砕・吸引する条件を強くする
・折りたたみ眼内レンズを使う
・術者の熟練度(助手も同様)
・スタッフの教育(流れ作業式に準備ができる)
・病院の設備(手術機器を何セットか多く)
これらが揃ったとき超短時間での手術が可能となります。
そのメリットとして、
・角膜への影響が少ない傾向となる
  →術後の視力回復が早い
・短時間であれば患者の精神的・体力的負担が少ない
・一日に多数の手術を実施すれば利益が多い
ただ、一つ言えるのは、"手術はタイムトライアルでない"ということです。白内障といっても患者の眼はそれぞれが異なり、難易度も違います。瞳の開きが不良で、水晶体を支える組織が弱かったり、水晶体が大変硬かったりした場合、5分以内に手術を終わらせるのはまず無理です。そのような症例をただ早く実施しようとすると、大きなトラブルにつながりやすいのです。すべての患者の手術がうまくいき、超短時間で済むわけでないということをテレビを見ている視聴者に伝えるべきだと思います。基本的には、水晶体再建術は30分以内にトラブルなく終了したのであれば術後の経過はほとんど変わりがありません。100人の患者が100人ともに治ればよいのです。

 

15.スポーツ選手が多く受ける近視矯正手術について教えてください。

近視矯正手術には、現在もっとも進んだものとして2つに分けてみると、
○LASIK・LASEK
角膜の表面をエキシマレーザーで削り、光の屈折度を変更する。手術時間は5分程度で、個人差はあるものの3~4日で良好な視力が得られます。費用は、両眼で30万円前後です。薄利多売で両眼15万円くらいで実施できる施設も出てきましたが、決して技術的に劣るというわけではないと思います。
○フェイキックIOL
簡単に言えば、眼の中(虹彩前面)にコンタクトレンズを入れてしまう方法です。手術時間は約20分で、これも同様に2~3日でよく見えるようになります。最新の方法のため、両眼で50万円以上は必要です。
○このほかには、"オルソケラトロジー"という方法もあります。就寝時から朝までコンタクトレンズのような機器を眼に当てていると、角膜中央の厚みが薄くなり、屈折異常が一時的(約1日)に矯正されるというものです。
#詳しく知りたい方・興味のある方は、近視矯正手術を実施している大手の病院(眼科杉田病院など)のホームページをご覧になるといいでしょう。

 

16.眼が充血しやすいのですが、これって病気ですか?

充血は、例えば、眼に炎症性疾患(または炎症を伴いやすい眼の病気)があると、結膜の血管が拡張することにより起こります。それは、アレルギー性結膜炎、結膜炎(細菌性・ウイルス性)、表層性角膜炎(コンタクトレンズの障害も含む)、角膜・結膜異物、ブドウ膜炎などさまざまです。眼の手術後も充血します。また、加齢により、結膜自体も色素沈着などが起こり、"眼の色が綺麗でなくなった"と感じる人も多いはずです。要は、眼の病気による充血かどうかを調べるのがよろしいかと思います。充血しやすいのみであれば、血管収縮剤の点眼で引かせることができます。

 

17.黒目のま横に黄色い"シミ"があって、周りが充血したり、気になるんですが。

これは、瞼裂斑または翼状片のどちらかです。角膜(黒目)への侵入を生じるのが翼状片と考えられます。基本的には瞼裂斑(黄色いシミに見える)は結膜(白目)のみにとどまっています。原因は不明ですが、紫外線との因果関係が推測されています。多くは無症状ですが、膨らんでくると、ドライアイに似た症状(乾燥感、異物感)を起こしたり、炎症を起こすこともあります。希望によっては外科的に切除することもできますが、点眼薬で対処するのがよいでしょう。翼状片の場合、角膜内への侵入が3mmを超えると不性乱視や角膜混濁のために視機能に影響をおよぼしますから、その前に切除します。ただし、この翼状片は、手術で取り除いても再発しやすいことが問題となりますが、悪性疾患ではないのでそれほど心配する必要はありません。

 

18.病院で糖尿病と診断され、将来、眼が見えなくなるか心配です。どうしたらいいでしょう?

糖尿病網膜症についてわかりやすく説明します。近年、成人の途中失明の原因の第1位を占める疾患で、糖尿病の罹患歴の長さにつれてその頻度は高くなるとされています。網膜症のしくみを簡単にいえば、"網膜の血管の壁が弱くなるために眼底出血や滲出斑が生じ、視力障害や変視症など、さまざまな症状を認めるもの"と考えてください。網膜症の発生・進行の原因はヘモグロビンA1C値(血糖コントロールの指標)が7.0以上であることや食後血糖値が高いこととされていますが、家族歴や罹患年数などが関与するため、血糖コントロールが良好でも網膜症が発生することが少なくありません。進行期分類として、

○単純網膜症(基本的に眼底出血のみ)
○増殖前網膜症(毛細血管床の閉塞、滲出斑を認める)
○増殖網膜症(新生血管や増殖膜形成、網膜剥離など)               
この3段階に分けられます。増殖前網膜症になると、光凝固(レーザー)治療や外科的治療が必要になってきます。
糖尿病と診断されたら、          
○網膜症を認めない人:血糖コントロールが安定していれば、年に1~2回の眼科受診。血糖値が不安定なら年に2~3回の眼科受診。
○網膜症を認める人:3ヶ月毎に眼科受診が妥当だが、精密検査や治療の必要な方は眼科医の指示を聞く。
上記を目安にして下さい。一番大事なのは早期受診・早期治療を心がけることです。糖尿病および糖尿病網膜症は、管理がゆきとどいていれば、決してこわくない疾患です。                                              

 

19."目の奥が重く痛い"感じがするのですが。

このような症状は、一般に不定愁訴(具体的でなく分かりにくい)と云われるものです。考えられる原因を箇条書きにしてみると、
1.眼精疲労やドライアイに伴う機能的・神経性の痛み。
2.結膜炎や強膜炎、ぶどう膜炎などの炎症に起因する痛み。
3.頭蓋内疾患(脳腫瘍や多発性硬化症、脳膿瘍、脳出血)、眼窩内疾患(眼窩腫瘍や眼窩内炎症性偽腫瘍)、副鼻腔炎(俗にいう蓄膿症)に伴うもの。
この中で一番注意して欲しいのが3の痛みです。「吐き気や頭痛がある」「手足の麻痺やしびれがある」などの全身症状があったり、「目がかすんで見えにくい」「眼球を動かすと痛みが強くなる」「症状がどんどん強くなってきて治らない」、このような症状を自覚されたら、すぐに頭部CTやMRI検査を受けることを勧めます。

 

20.白内障手術に使う眼内レンズって、いいものと良くないものがあるんですか?自分では選べないのですか?

白内障手術(正式には水晶体再建手術といいます)で使う眼内レンズについて、3つに分けて簡単に説明してみますね。
1.PMMAレンズ
 要はプラスチック製の眼内レンズで、20年以上前から採用されているものです。安価ですが、サイズが大きいため、切開創も大きくする必要があり、術後乱視や術後炎症が強くなる傾向があります。
2.シリコン、アクリルレンズ(折りたたみ式のみ)
 柔軟な素材で、眼内に挿入する時に専用のインジェクターを使うことによって折りたたんだ状態から眼内で広がります。そのため、切開創が小さくすみ、術後乱視や炎症もより少なくなります。PMMAレンズの倍以上の価格です。
3.シリコン、アクリルのプリセットレンズ
 2番をさらに改良したもので、包装から出した時点でなんの手も加えずに眼内に挿入できるよう、一枚一枚が専用のインジェクター内にセットされている方式のレンズです。レンズが不潔になる危険が少なく、感染の危険度がぐっと減ります。切開も小さくすみ、すべての点で有用なレンズといえます。ただ、最近トピックスの遠近両用眼内レンズ(保険適応がないため、約20万円です)よりは安価とはいえ、PMMAレンズの3倍以上の価格です。
#これから白内障手術を受ける方は、主治医の先生に眼内レンズについて質問してはいかがでしょうか?